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パワハラやセクハラで訴えられたらどう対処する?

従業員からパワハラやセクハラの訴えがあった場合、会社として放置しておくと、損害賠償の対象となり得るため、すぐに対処をする必要があります。

 

会社としては
①相談(ヒヤリング)
②調査
③当事者双方の言い分が異なる場合の判断方法
④対処

 

という手順で対応することをおすすめします。

 

■相談(ヒヤリング)
まずは事実関係を詳細に確認するために、当事者双方の意見を確認することが重要となります。

 

特に、被害を訴えている方の不安や緊張をほぐし、話し合い環境を作ることを心がけることが大切です。

 

事情聴取の時間は1時間程度を目安にして、時間が足りない場合には日をあらためるようにしてください。また、ヒヤリングの際には、あくまで中立的な立場を維持するようにし、どちらかの肩を持つような発言は控えることがマストです。

 

また、このヒヤリングの際には、弁護士が同席することで聴取における中立性を保つことができ、紛争化した際に聴取時に企業から不適切な対応をしたと疑われる余地を排除することができます。

 

■調査
会社としては適正迅速な調査をすることで、ハラスメント被害の拡大を阻止し、被害の回復を図る必要があります。

 

調査は、被害者(親、友人を含む)→第三者(上司、目撃者、同僚等)→行為者の順で行うようにした方が良いでしょう。

 

経営者と従業員の距離が近い企業であれば、社内での事情聴取を行うことは大きな負担となります。また、聴取がうまくいかず、同じ質問を繰り返し行うと、従業員たちも不安を抱えてしまいます。

 

そのため、中立的な目線を保ちつつ、法的に重要な点がどこかを判断して適切な質問を行うことが重要です。

 

■当事者双方の言い分が異なる場合の判断方法
ハラスメントが実際にあったかどうかに争いがあった場合には、加害者と被害者のどちらの主張の信用度が高いかが問題となります。

 

信用度の判断基準には、発言する際の態度や主張の一貫性、日頃の行動などが挙げられます。

 

会社だけでの判断が難しい場合には、弁護士に判断を任せるのが良いでしょう。

 

■対処
パワハラ、セクハラ等の事実が確認された場合、会社としては、加害者に対する処分や被害者に対する被害回復措置等を行う必要があります。具体的には、就業規則等に基づく行為者に対する懲戒処分、配置転換、行為者の謝罪等が考えられます。

 

■示談方法
・パワハラの示談
示談金額が100万円以上となるのは、暴行・傷害・脅迫など犯罪行為が伴う場合が多いです。程度の軽いパワハラであれば、示談金は10〜30万円に下がります。

 

・セクハラの示談
言葉によるセクハラの場合は、10〜30万円の範囲内の慰謝料となることが多いですが、ホテルに誘う、性的関係を求める、キスをする、抱きつく、身体に触れるといった違法性の高い行為に対しては50〜200万円程度の慰謝料となることがあります。強制わいせつや強制性交などに発展していた場合は300万円を超えることもあります。

 

米重法律事務所では、新宿を中心に一般法務や企業法務をはじめさまざまな法分野に対応しております。社内でのトラブルの対処は、弁護士が介入することで被害等を広げることなく解決できることが多くなっています。
現在お困りの方はぜひご相談ください。

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米重 浩史弁護士

米重 浩史Hiroshi Yoneshige

私は16年間、上場企業の法務部・経営管理部に勤務しており、様々な法律問題と契約業務に携わっていました。

会社員時代の企業側の視点・感覚なども活かしながら、ご相談者様の立場に立ち、早期解決を目指してアドバイスいたします。

少しでも不安なことがありましたら、遠慮なくご相談ください。

所属団体

  • 東京弁護士会

経歴

  • 2001年 東京大学法学部卒業
  • 2001年 上場会社勤務(2017年まで)
  • 2017年 司法試験合格(司法試験予備試験経由)
  • 2018年 弁護士登録
  • 同年   「米重法律事務所」開所

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